以前、テレビ番組で日本刀の作り方を説明していた。
こういう複雑なことやあまり知られていないが知っておくと良いことを万人に分かり易く説明することにかけてはテレビは良い仕事をする。
(テレビで放送されたものを)書き写したのは、途中までで荒書きだが、覚書として残しておく。残念なことは、この日本刀作りに興味を持つ人の大半は今、外国人であることだ。外国の人に興味を持って貰うのは良いが、本来は日本人自身こそ、興味を持ちこの伝統を日本人魂と共に継承していかねばならぬのではないか、と思うところである。
吉原義人(刀鍛冶)方での日本刀作りの8つの工程
1.水へし 玉鋼の質を選別する
玉鋼を熱して叩き、余分な炭素が入った部分をそぎ落とす工程
赤くなるまで熱した玉鋼をハンマーで打ち延ばす(日本のハンマー7.5kg)
力一杯2時間、叩き続ける
余計な部分が削れ、純度の高い塊になる
2.鍛錬 玉鋼の強度を高める為
叩いて伸ばした玉鋼を折り、また叩いて伸ばすを繰り返す工程
*お湯が煮えるような音がしてくる。ぐつぐつぐつと言う音が大事。鉄が沸いてから叩かないと鍛錬の効果が何もない。鉄が沸いた音
3.折り返し鍛錬
叩いて伸ばしたら、切れ目を入れ、押し返して再び叩く
折り返すことで、2層、4層、8層と増えていき、2層×15回で3万以上の層
折り返すことで、粘りと強靭さが増す 日本刀の強靭さに欠かせない工程
アンドラーシュ 1万4千程
4.組み合わせ
鍛錬した硬い鋼と柔らかい鋼を組み合わせ、丸2日掛けて棒状に伸ばす
これをグラインダーで研げば、ようやく日本刀らしい形になる 長さ70cm 手元9mm先端7mm
5.素延べ・火造り
切れ味と紋様で飾る匠の真骨頂
6.土置き
7.焼き入れ
切れ味をきめる
8.銘切り