30年程前だったか

30年程前だったか、ある俳優の子が〇〇を所持していたことで逮捕された。

 

その時世間は、その俳優が忙しさにかまけて、自分の子を気にかけなかったことを叩いた。親が子を構えない程、仕事が忙しいのがいけないと言わんばかりである。

 

だが、その当時から忙しい親はいた筈だ。その俳優と同程度、もしくはそこまでではなくても自分の子供と十分な会話ができない程忙しい親はいた筈だ。それなのに、どうしてその子が〇〇を所持してしまったのだろうか。

 

それは、その親が経済的に豊かであるということが周知の事実であったからだ。所謂、犯罪の標的にされたのだ。当時は親が悪いような叩かれ方であったようだが、今考えるとその親子は犯罪の被害者だ。なぜ世間は加害者の方を叩かなかったのか。被害者でなく日本を代表する俳優の家族を狙った加害者を責めたてる方が理に適っている。

 

今、同じように〇〇で逮捕される人が増えている。あの30年前の事件の時、世間が被害者でなく加害者を責めたてていれば、事態はここまで悪化していなかったのではないか、と思えてならない。責め立てる相手を間違えてはならない。