ワインも良いが、お茶の拘りも

江戸時代に創業したお茶屋を見つけた、と言うか目には入ってはいたのだろうが今まで気が付かなかっただけなのだが。抹茶を購入しようと、その種類はどういうものがあるかと尋ねた所、御茶銘価表を渡してくれた。何と12種類ものお茶の種類のリストが載っていて驚いた。その中で、抹茶は9種類の茶名があった。40g600円から5,000円まで幅広い。

 

だが、抹茶は自ら他の茶屋で買い求めることはあるから、種類多くグレードも幅広いということは知っていた。だが玉露は6種類、煎茶(深蒸し含む)は9種類、他にもかぶせ茶、番茶、焙茶、玄米茶、豆茶、芽茶、茎茶、粉茶とそれぞれその中に種類があるとは、、煎茶も多少知っていたがこうやってリスト化してあると、凄く細かく手間を掛けて分けているのだと改めて分かった。

 

このお茶の種類を味分けることができる人が果たして日本人でも何人いるのだろうか。近頃では、ワインの銘柄を当てたりグレードの違いを判別することができると凄い人ということになるようだが、このお茶の種類を、味分けることができるということはどうだ。こちらの方(日本茶を味分けることができる方)が凄く、日本人として恰好良いのではないか。

 

外国の飲み物を研究するより、日本茶に造詣が深い方が、余程クールでスマート、そんな認識をテレビは広めたら良い。そんな企画を来年は行ってみて欲しいものだ。お茶のグレードを判別できるかということを芸能人で試すなどという企画だ。それを機にお茶に拘る人が増えるかもしれない。

 

外国人はこの奥深さを殆ど知らない。これを日本人自ら知り、教養として学び世界にもっと広めることをしたら良い。ワインの知識を深めるより日本人としては、より有効な時間の使い方になるのではないか、とこのリストを見てふと思った。

 

その後、そのお茶屋のHPを見てみると、茶筅も載っていた。「伝統工芸品」とあり、茶筅師なる人が製作したものだそうだ。「大和高山茶筅」とあるので、関連のHPを探したところ、高山茶筅として「全ての工程が手作業で丁寧に行われており、現在でも国内の茶筌シェアはトップクラスを誇っています。」との紹介文があった。茶筅という茶道具の一つだが、奥深いというのか、制作工程が幾重にもあり相当な手間暇掛かっていると伺えた。

 

よく知らずに使っていたが、これからは心して使おう。国内産ではないものも出回っているが、折角日本人であれば、最初から日本の伝統工芸品を使い、お茶に親しんだ方が良いだろう。お茶の文化はトータルで日本の文化芸術作品なのだと改めて認識した。