貯蓄から投資へと言うが

貯蓄から投資へという掛け声があるが、本当に皆がそうすべきなのか。バブル期に皆がやるからと株に投資した結果、その崩壊後大損をして嘆いていたサラリーマンを見たことがある。当たり前のことだが、株は下がることもある。一般のサラリーマンはそのことを感覚的に分かっていない。

 

実際、元手を何倍にも増やす人はいる。だが、リスクをしっかり把握せず、よく分かっていないものに折角貯めた資金を投じて大損してしまう人もいる。しっかり研究をして投じなければ、とんでもないことになる。その辺りを分からせてから行わせるよう仕向けることが大切だ。

 

自動車を運転することは危険を伴う。だが、便利で良い事も沢山ある。だから運転しないのはもったいない。運転免許証を取得する際にはルールを覚えさせられ、事故を起こすと人生が崩壊するというビデオを見させられたのではないか。そういった事を分からせた上で自動車を運転免許を交付するのは良いだろう。

 

同じようなことが投資にも当てはまる。株式投資を一般の日本人にまで広めるには、何らかの前提をおいてからにした方が良いだろう。声高に叫ぶより先に、それを考えた方がよくないか。

 

又、投資教育を高校の家庭科で教えるようになる、というが一体誰が教えるのだろう。投資で成功したことのない教員が教えた所で何か生徒の身になるのだろうか。これは英語を話せない英語教員が英語を教えるのと同様だ。中学、高校と6年も勉強するのに、日本人でまともに英語を話せる人は殆どいない。

 

証券会社の社員が講師になるというのも避けた方が良いだろう。投資で儲けることができる人は証券会社の社員等していないからだ。彼らの役割は、自分で認識しているか否か分からないが、証券市場に人を呼び込み居座り続けさせる為の営業トークをすることに過ぎないのだ。